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人口減の世の中になると、資本主義と民主主義という2大主義は、根本から狂ってしまう

新年にあたり、改めて当機構の存在意義を再検証してみた。

 

 

それは、一言でいうなら、

「子や孫、ひ孫のために、必要な企業を残すこと」だ。

 

 

ただ、その根本にある問題は、実は根深い。

 

その根本的な問題は、資本主義と民主主義という、

世界で主流である2大主義の狂いだした両方の欠点にあるからだ。

 

 

なぜか?

 

 

それは、この2つの主義は両方とも、

人口増を前提にしてつくられた仕組みだからだ。

 

そして、世界で初めて人口が大きく自然減することが見込まれている日本で、

このまま現状を放っておけば、

この2つの主義の欠点が、破壊的な規模で、徐々に、だが確実に、顕在化してしまうのだ。

 

 

例を挙げて説明しよう。

 

 

たとえば、民主主義とは、簡単に言えば多数決だ。

若者が多数なら、将来志向の長期的な政策が多数決で選ばれ、採用される。

ある程度高齢者が多くても、その高齢者の子や孫が多ければ、

親が子や孫のことを思い、やはり未来志向の長期的な政策が採用されるだろう。

 

 

ところが、今はどうだろう?

 

 

今の日本は、高齢者の方が多くなってしまった。

その結果、シルバー民主主義と呼ばれるように、

現在志向の、短期最適の政策が、多数決で選ばれやすい状態になっている。

このままいけば日本の年金制度の破たんは明らかなのに、

政治的に改革が一向に進まない等は、残念ながらまさにその代表例だ。

 

また、多くの人が子を産まずに、独身で生涯を過ごすようになった。

生涯を独身で過ごす人は、

見知らぬ子の将来を考えて長期的な政策に賛成するよりも、

自分が生きている間の短期的な利益を優先しやすくなる。

独身者が多数になれば、やはり短期志向の政策が通りやすくなってしまうのだ。

 

 

資本主義はどうだろう?

 

これも同じだ。

 

資本主義の主役は、資本だ。(注:人ではない。人間主義ではないのだから)。

そして日本では、その資本の大部分を、高齢者が保有している。

 

その高齢者が、子や孫、ひ孫の将来のために資本を使うのではなく、

短期的な自分の人生のために全て使ってしまったら、どうなるか?

 

・・・世の中は、農場の仕組みが原則だ。

 

今年収穫したコメを全て食べてしまえば、

来年蒔くコメはない。

 

子や孫は、いずれ飢え死にしてしまうだろう。

 

 

ここで、個々の善悪の問題を問うつもりは、ない。

 

これは民主主義と資本主義という、

今の世界の主流である社会の仕組みが抱える、根本的な欠陥なのだ。

それを理解し、補完する仕組みをつくることが、必要なのだ。

 

そして、その欠陥を覆い隠してくれていた人口増が終わり、

世界初と言える程急激かつ大規模に人口減が起こるのが、

今後100年の日本で起こることなのだ。

 

 

本日の日経新聞で、元欧州復興開発銀行総裁のジャック・アタリ氏が、

「今の我々に必要なのは、次世代の利益を考えて行動する社会だ。

すなわち、自分の決定は次世代に利益をもたらすのか・・・だ」

と書いていた。

 

 

また、同じ紙面に、元FRB議長のグリーンスパン氏が、

「高齢化による福祉大国化が、世界の進歩を妨げている。

資本主義以外に最善のシステムはないが、資本主義は格差を生み出す」

とも書かれていた。

 

 

イギリスの元首相、ウィンストンチャーチルの言葉にならえば、こういうことだろう。

「民主主義は最悪の政治形態だ。

これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」

民主主義と政治形態を、資本主義と経済形態という置き換えれば、資本主義も同じことだ。

 

 

かといって、この2大主義を否定する気はない。

それ以上の主義も、現時点では見当たらないだろう。

 

 

だから、我々は、その欠点を理解し、補完する方法をつくるのだ。

 

 

当機構の事業承継の挑戦は、

世界の主流である民主主義、資本主義と言う2つの主義の欠点を補完するための、

壮大な仕組み作りなのだ。

 

 

それが、「子や孫、ひ孫のために必要な、残すべき企業を残す」という挑戦の、

本質的な意味なのだ。

 

 

それは、もちろんカンタンなことではない。

いや、人類が抱える中でも、最も困難な問題の一つなのかもしれない。

 

 

だが、誰かがやらなければならない。

 

 

なら、どれほどの困難があろうとも、

腹をくくって、やるしかない。

 

 

今年も、子や孫、ひ孫のために、

前を見て、上を見て、一歩一歩歩んでいこうと思う。

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