「インパクト投資」という言葉があるのをご存じだろうか?
「インパクト投資」の主な定義は、下記のようだ。
「従来の経済的なリターンの獲得に加え、
投資を通じて社会的課題の解決を目指す投資のこと」
当機構の支援者の方ならすぐにお気づきになると思うが、
これは、当機構が以前からHPに掲げている
「ソーシャル運用®」そのものではないか?
(ちなみに、ソーシャル運用の定義は以下である。
「社会貢献しながら、資産運用する」
当機構HPより引用:https://jigyosyokei.co.jp/siensya/)
まあ、いい。
だれがいつどんな言葉で表現しようと、
よりよい世の中創りにつながるなら、それは良い行動だ。
そして、その「インパクト投資」という言葉について調べてみると、
「測定可能で有益な社会的または環境的影響」という記載があった。
なんでもかんでも、機関投資家が簡単かつ機械的に投資判断しやすいように、
「測定可能」にすることには私は否定的だが、
(世の中には、測定不可能な価値も大きいからだ)
とはいえ、見えるものをわかりやすく見えるようにしておくのは大事なことだ。
良い機会なので、当機構が目指す社会貢献を、
「測定可能な指標」にするとどうなるか、社内で検討してみた。
そうしたら、測定可能なだけでも、
下記の通り多面的なカテゴリーで、
大規模な社会貢献につながることがわかった。
たとえば、当機構が5000社を承継した時の、
測定可能なインパクトは下記の通りだ。
①5万人の雇用を子や孫の未来に残し、50万人の生活を支えます。
雇用は、主にシニアや女性に活躍機会として提供し、
高齢者雇用問題や、女性活躍問題の解消に貢献します。
②1兆円の経済(売上)を子や孫の未来に残し、経済・サービス、税収を支えます。
税収維持を通じて、インフラや公共サービス、日本の国家維持に貢献します。
③個人投資家へのインパクト投資機会提供を通じて、
眠れる預貯金に運用機会を提供します。
眠れる預貯金を経済活動の現場に放り込んでその維持のために活用する導線役を果たしながら、
「社会貢献しながら、資産運用する」ソーシャル運用を通じて、
5~10年程度で元本にリターンを付して提供することを目指します。
また、地域を支える銀行にも運用機会や収益機会を提供し、
地域金融システム・地域経済の維持・活性化に貢献します。
どうだろう?
これだけの多面的・直接的かつ大規模なインパクトを与える
インパクト投資は、そうないのではなかろうか?
そのインパクトの大きさを、
ご理解いただけるだろうか?
いつも言っていることだが、
事業承継問題とは、小さな一企業の問題ではない。
全国民に影響する、多面的かつ大規模な問題なのだ。
だから、それを解決することは、これだけ大規模な善のインパクトをもたらすのだ。
だが、ここでひとつ、不都合な真実にも触れておく必要がある。
それは、
「当機構が5000社を承継して残さなければ、世の中から上記がなくなる」
ということだ。
ここが、今の世の中にない新しい何かを生み出すベンチャー投資と、
事業承継問題を解決するためのインパクト投資が、
決定的に異なる点だ。
ベンチャーの何十倍もの規模であるこれらの企業は、
意図的に取り組んで残さなければ、
なくなって消えてしまい、その分経済は縮小するのだ。
実際に、過去30年に渡り事業承継問題を放置してきた結果、
それは意図せずとも「負の(無作為の)インパクト投資」となってしまい、
その分だけ経済を、雇用を、国家の安心・安全を、
そして子や孫の未来を失ってきたのだ。
その状況のままでは、
いくら新しい産業を興すためにベンチャー振興などに取り組んでも、
いわば穴の開いたバケツに水を入れるようなものだ。
(これも、日本経済が長期低迷してきた一因だろう)
「インパクト投資」というものが、どうなるのかはまだわからない。
(SDGsやESGのような、一時の流行の言葉遊び・カネ儲けの道具にならないことを切に願うが)
だが、言葉がどうなろうと、
流行がどうなろうと、必要なことは、必要だ。
そして、やるべきことは、やらなければならない。
だから我々は、
子や孫のために、
よりよい世の中を残すために、
多面的な善のインパクト投資である「ソーシャル運用®」を、
大規模に推進していこうと思う。