答えはカンタン。
「本気で日本を救うには、規模が必要」だからだ。
この壮大な挑戦を目標とし、公言するまでには、実は多少の葛藤があった。
「今のまま黙っていれば、この大きなブルーオーシャンを独占できるのでは?」
「自分達だけなら、10社もやれば十分金持ちになれる。5000社などという壮大な目標を掲げずともよいのでは?」
「確立しているファンドの形で、ビジネスとしておいしい10社だけ、無理なくやればいいのでは?」
資本主義に則り、自分の利益だけを考え、ノウハウを独占する。
競合を防ぐために黙り、ラクに稼げる1%だけ取り組む(他の99%は見捨てる)。
「それが資本主義のルールだから」
「(ファンドは)みんなそうやって稼いでいるのだから」
「別に悪いことでも、違法行為でもないから。」
そんな意見も、最初はあった。
だが・・・
「それで、死ぬ時に本当に後悔しないか?」
「自分ファーストだけで、本当によいのか?」(どこかの金髪の大統領みたいになりたいか?)
「それは、人として正しいことか?」
色々な疑問も、出てきた。
「もし、我々がその選択をしたら、日本はどうなる?」
子や孫の未来には、日本はとても危険な、住めない国になっているだろう。
(ジムロジャースの「2050年の日本は犯罪大国になる」と言う予測は、このままならかなりの確率で実現する)
そうしたら、どうする?
自分だけ稼いで、故国を見捨てて、シンガポールにでも逃げる?
解決策を見つけたのに、それを私益の為だけに使って、自分だけ?
それは、資本主義のビジネスマンとしては、正しいことなのかもしれない。
別に、悪いことでも、違法行為でもない。
他の人がやっていても、非難する気もない。
だが、我々は、それが正しいことだは、どうしても思えなかった。
だから、違う道を行く決断をした。
「大きな問題があり、その解決策を見つけたなら、それは天命だ。逃げずに、真正面から取り組もう」
「まず、10年で自らビジネスモデルを示し、圧倒的に成功しよう」
「そして10年後には、資本主義を超えて、ノウハウを全て開示しよう。
資本主義に知恵を授け、アニマルスピリットに火をつければ、あとは資本主義の中で解決できるだろう」
そして、5000社を承継するビジネスモデルを創る挑戦に踏み切った。
10年で5000社を承継するということは、どれだけ難しいことか?
普通のファンドが10年間に手掛けるのは、せいぜい5~10社だ。その1000倍をやることになる。
それは、過去30年かけてファンドが取り組んできた全ての案件数に、匹敵するほどの数だ。
その困難さは、今まで20年以上取り組んできた私が、一番よく理解している。
だが、我々は、私益よりも公益を、私欲よりも大義を優先することを選んだ。
ラクに稼げることよりも、困難でも必要なことに挑戦する決断をした。
万難が待ち受けることを理解したうえで、
それが子や孫の未来を守るために必要なら、日本を救う規模で挑戦しよう!
そう、決意した。
だから、5000社を目標として公に宣言し、
共に挑戦する同志や仲間を広く募ることにしたのだ。