MESSAGE

承継社長メッセージ

JSKが承継した企業で社長になり、第三の人生を中小企業経営の最前線で活躍されているSさんにお話しを伺いました。

67歳、引退生活から再び経営の最前線へ

私は某総合商社を50歳で準定年退職しました。

当時、転身先として選んだのは日本の精密機械メーカーでした。 実はドイツ駐在を5年ほど経験しており、ドイツには特別な思い入れがありました。 そのため、同社からドイツ現地法人社長として赴任してほしいという話をいただいた時、 「もう一度ドイツで仕事ができるなら」と強く心を動かされ、転職を決意しました。

ドイツでは社長として約10年にわたり約100名規模の現地法人の経営を担当しました。 慣れ親しんだドイツではありましたが、商社とメーカーでは仕事の進め方も文化も大きく異なります。 最初は戸惑うことも少なくありませんでしたが、 現場に近い立場で事業を運営し、社員と共に会社を成長させていく経験は大きなやりがいでした。

62歳で帰国した後は会社を退職し、 個人事業主としてベトナム企業の日本市場進出支援などを行いました。 ただ、正直に言うと、半分は仕事、半分は趣味のような感覚でした。 時間にも余裕があり、自分なりに充実した生活を送っていたと思います。

そして65歳になった時、
「これで本当に仕事は卒業しよう」と考えました。

熱海の海沿いにあるリゾートマンションへ移り、 愛犬と海岸を散歩し、温泉に入り、好きな本を読む。 世間一般で言えば理想的なリタイア生活だったかもしれません。

しかし、その生活は半年ほどで終わりました。

妻からは「無職の失業者」と冗談半分に言われる始末でしたが(多分本気)、 それ以上に自分自身が物足りなさを感じていました。 健康で体力もある。まだまだ社会に貢献できる。 そう思い始めると、毎日が少しずつ退屈に感じられるようになったのです。

SECOND STAGE

そんな時にご縁があったのが、 事業承継を支援する株式会社事業承継機構でした。

この会社は「事業承継問題を全面的に解決し、日本の宝である中小企業を子や孫に残す」 という理念のもと、中小企業の事業承継を支援している、インパクト投資を行う会社です。 私のような経営人材を各ポートフォリオ企業へ派遣する独自の仕組みやネットワークがあり、実績もあります。

この会社への入社からわずか2か月後、 私は売上約27億円、従業員約130名のプリント配線基板メーカーへ常務取締役として派遣されました。その後、ほどなくして創業から44年間会社を支えてこられた生え抜きの前社長からバトンを受け継ぎ、代表取締役に就任しました。

現在67歳です。

本社は滋賀県草津市ですが、会社には複数の拠点があります。 月曜日は本社、火曜日は県内の別工場、水曜日は三重工場、 木曜日は新横浜の事業所に赴き、社員との対話や顧客訪問を行っています。 今年に入ってからも複数回の海外出張がありました。

1週間はあっという間に過ぎていきます。 熱海で「完全引退」を決めていた頃と比べると、 まさに雲泥の差の毎日です。

「引退する年齢を決める必要はない」

もちろん人によって価値観は異なりますし、 悠々自適な生活を楽しむことも素晴らしい選択です。 ただ、私の場合は仕事を通じて人と接し、組織を率い、 課題解決に挑戦している時に最も生き生きとしていることに気づきました。

現在の目標は、 会社の売上と利益を今後10年で倍増させることです。 社員とともに成長し、 お客様や社会からさらに必要とされる企業へと進化させていきたいと思っています。

もし今、定年や退職前後に不安を感じている方がおられるなら、 「人生は思ったより長い。そして可能性は思った以上に広い」 とお伝えしたいと思います。

私自身、65歳で一度引退しました。
しかし67歳になった今、 再び経営の最前線に立っています。

次のステージは、 意外なところに待っているかもしれません。

年齢を理由に、自分の可能性を狭める必要はない。

それが私の実感です。

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