JSK社員インタビュー

Introduction
事業承継機構(JSK)では、平均年齢63歳、元社長経験者が20名(元役員5割)という経験豊富な人材約60名が、承継先を協働経営することで経営改善と利益成長を両立させています。今回は、JSKで活躍する4名のチームリーダーに話を伺いました。

 

▶JSKを知ったきっかけ、入社理由をお聞かせください

渡邉:長年の知り合いでお世話になっているJSKの監査役の方から誘われ、2022年に入社しました。ベンチャーキャピタル企業を経て、前職ではM&Aの仕事をしていました。

横山:前職の證券会社のジョブポスティング制度でJSKを知りました。ずっと公募投資信託の販社向け営業をやってきましたが、定年退職するにあたって、これからはもっと違うことをやりたいと思い、ソーシャルビジネスとして事業承継に取り組むJSKにエントリーしました。

藤原:三菱商事の人事担当の紹介です。前職の事業投資管理という仕事とJSKの承継先の経営支援の仕事が似通っていたので、2024年に入社しました。それまで金儲けばかり行ってきたので、これからは人の役に立ちたいと思ったことも動機のひとつです。また、広島大学の客員教授職が決まっていたところ、副業も可ということでJSKに決めました。

松本:双日の人事部の紹介です。定年退職後の再雇用で同じ仕事をずっと続けるより新しい分野にチャレンジしたい、税理士と中小企業診断士の資格を活かしたい、という想いで応募しました。2023年4月に入社し、週2日勤務から始めて2025年1月から正社員になりました。

▶JSKでは前職の経験を活かすことができていますか?

渡邉:前職と同様にJSKでは創業オーナーと直接話をして色々な方向性を決めていくという仕事をしているので、当時の経験が活きていると思っています。

横山:前職の経験がベースになって、色々なことを考えたりやったりできていますし、やりがいもとてもあると感じています。

▶皆さん、すごく頷いていますが(笑)

藤原:活かせないと採用してもらえないでしょ(笑)

私はソリューションチームのリーダーでメンバーは10数名。BtoBあるいはBtoCの業界で様々な経験を積まれた方が多く、私にできないことができる方も大勢いらっしゃるので、皆の知見を活かしながら承継先の課題を一緒に伴走ながら解決していき、より良くしていくという仕事はとても面白いです。

 

渡邉さんは承継チームのリーダーをされていますが、金融機関などと連携しながら承継先を見つけてくるというお仕事ですね

渡邉:メンバーは8名。承継を希望されるオーナーとお話をして、JSKで引き受けさせていただけるとなったら株式を譲り受けて承継させていただく。承継後は藤原さんのソリューションチームに引き継ぎます。

 

横山さんの支援者チームは具体的にどういうお仕事をされているのですか?

横山:承継するためには、旧オーナーの株式を買い取るためのファイナンスが必要です。資金は個人や法人から幅広く直接申し込みを受け付けていますので、その窓口や管理を行っているのが営業部です。
今まで自分がやってきたファンドの営業では、長期で投資したら高いリターンが上がることをプロモートしてきましたが、JSKのファンドの営業はどちらかというと世の中のために皆さんのお力、資金を提供してくださいという切り口になるので、社会貢献的な意識プラス資産運用でアプローチしなくてはならないのです。そこが今までと勝手が違い、苦労しているところです。現在約100人の個人の方が当ファンドに出資し支援してくださっています。資金を出して良かったと思ってもらえるように、我々の活動や実際に投資している会社の進捗などを誠実に伝えていくことから、まずはスタートしています。結局は人づてに、地道に我々の活動を理解してくださる人を増やしていくことを目指し、既に出資している支援者の理解を広げていくことに注力しています。

▶松本さんはグループ管理チームということで、JSKが目指している事業承継を実現するための土台づくりを担当されていますが、具体的な取り組みを教えてください

松本: 私はJSKと承継先、グループ全体の経理、財務、税務、総務、庶務も含めた、人材・人事を除く全てを担当しています。基礎基盤を支えないと砂上の楼閣になってしまうので、きちんと整備していくことがひとつのミッションです。
前面に出て承継先の課題解決を行うソリューションチームと協力しながら、我々のチームはその土台づくりを行っています。ただ守りだけでなく、規程の整備やデジタル・IT化、情報セキュリテイなど、ソリューションのベースとなるようなところも承継先やグループ全体に提供できるように、攻めることもやっていきたいと考えています。それは承継の差別化になりますし、承継先にとってもプラスになると考えています。

藤原:実際に、承継先では難しい資金繰りや給与計算も松本さんのチームがサポートしています。承継先には十分な人材がいなくてなかなかそこまでできないのが現状ですから。承継先の月次経営会議にも参加してもらって、資金繰りについて説明してもらうことも多々あります。

▶渡邉さんは創業者の方達と日々接して色々な想いに触れているわけですが、どういうところにやりがいを感じますか?

渡邉:創業社長にとって事業承継という形で外部に株式を手放すということは、ある意味で“卒業”みたいな感覚があると思います。自分の子どものように可愛がってきた会社をJSKがその後もきちんとお守りし、継続できるようにサポートしていくわけなので、JSKに承継して良かったと言っていただけた時は嬉しいですね。

▶横山さんはJSKで働いて良かったなと実感できるのはどんなところですか?

横山: JSKが承継している会社も世の中の様々な企業と同様、あらゆる苦労を乗り越えて事業を何十年も続けてきています。そういう会社がこれからも続いていくようにJSKとして全員で支えていこうというベクトルは皆一致していて、それぞれの持ち場でやるべきことをやっているところが、この会社で働いて良かったと思う点です。

JSKはどのような組織なのでしょうか?

松本:JSKも創業から6年の中小企業、ワンマン会社(笑)。これまでは社長の強力なリーダーシップでそれなりの成果を出してきましたが、もうワンステップアップ、ジャンプアップするためには、このままのやり方では厳しい。今がターニングポイントの起点だと思うので、うまく次の段階へ昇って行けるような仕組なり形なりを作りたいと思っています。

そういう意味では、まさに藤原さんがリードされたタスクフォースがありますね。進捗はいかがですか?

藤原:「権限委譲タスクフォース」については、全従業員を対象に行ったアンケートを集約して具体的に業務に落とし込み、今年4月1日にはできるものから始めていきます。タスクフォースはチーム横断的に全部で5つ。実際に業務に落とし込むものもあれば、「マネジメント改革タスクフォース」のようにマネジメント側への提言などもあります。

渡邉:私のチームでは「組織風土改革タスクフォース」を担当。従業員アンケートによる現状の課題、問題意識、不満などの意見を元に、先々どのような方向性で考えていったら良いか提言を行いました。

藤原:ほかにもデジタル化による業務効率化など、タスクフォースとしての答申は一旦完了させ、職制に落とし込むべきものは落とし込んでいます。「人事制度改革タスクフォース」も今年4月1日から新制度の職制に導入されることになりました。

JSKも次のフェーズへと歩み始めているのですね。皆さんはこれからどのようにJSKに貢献していきたいですか?

渡邉:社長が目指している「5000社を承継する」ということは日本を救うプロジェクトのようなものなので、子や孫の未来のために残す会社を1社でも多く承継できるように頑張りたいです。

横山:創業来の実績をみても、世の中にはJSKに承継してもらいたいというニーズがたくさんあることが証明できています。もっと色々な形でJSKの活動を支援していただけるように、我々も改善していかなければならない。私は資金的な面が担当ですが、それに限らず世の中の人達の支援を得られるように、どのようにしていくべきかを考えながら取り組んでいきたいと思っています。

藤原:承継後の実績は当初の事業計画から80%以上も上回っています。今後も、承継した当初に描いたグラウンドデザインよりもっと良い会社になっていく、というところをもって私は貢献していきたいです。

松本: 5000社の承継は、今のままのやり方では難しいと思います。例えば、承継した会社が他の会社を承継する、ミニ事業承継機構みたいなものをグループ化して、そこが承継したところも組み込んでいって、全部合わせて5000社あったらひとつの経済圏になります。銀行も支援してくれるだろうし、ITやデジタル化を推進する会社もあれば、JSK経済圏で色々なことが完結できるようになります。そういうところを目指したいです。足し算ではダメ、掛け算、べき算です。

藤原:ある程度会社数が増えてくると化学反応が起きてきます。年数が経つと化学反応で企業も形が変わってくるもの。化学反応を起こさないと! ということだと思います。

▶JSKは、承継先23社、従業員1000名超のグループ企業となり、2025年9月には倍の規模を目指しています。これからもっと増えていく新たなJSKメンバーに向けて一言ずつお願いします

渡邉:学校を出て就職するタイミングですと、やはり出世したいとか、お金をたくさん稼ぎたいとか色々な想いがある中で、世の中に貢献したいという気持ちはきっと誰しも持っていたと思います。ただ会社生活が続いていくと、現実との狭間でなかなか実現しづらい。JSKは「世の中のために」という意味合いが強い会社なので、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。

横山:JSKは平均年齢63歳の会社ですから、金融、経営コンサル的な会社としてはかなり珍しいチャレンジをしています。自分の活躍の機会を給与水準ではなく別のことに求めている方が世の中には多くいると思うので、JSKの成長とともにどんどん参加していただきたいです。

藤原:今までビジネスをやってきて一番しんどかった仕事は撤退戦、エグジット、やめる、それが最も辛かった。JSKは基本的に永久保有なので撤退戦がない。そういうことをしないで済んで、成長を感じることができる会社です。この年齢になっても成長できるのは、とてもエキサイティングです。

松本:JSKは色々な業界から多種多様な経験を持った方が集まっているのが強みです。メーカー、銀行、証券、商社、コンサル……。ひとつの会社にいればその業界だけしか知ることができませんが、JSKでは様々な業界経験、知見をもった人達と接して自分を高められる。ぜひ一緒にやりましょう!

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